昨年3月に登場した「国鉄一般色」のキハ40 8038と、同7月に出場した「首都圏色」のキハ40 8098が組んで走行する団体臨時列車が運転された。
22日の急行「日南」に始まり、吉都・肥薩線を巡る急行「えびの」、指宿枕崎線を南下する急行「かいもん」と、3日間かけて南九州を駆け回る催しだ。それぞれ、オリジナルのHMをつけて走行することもあり、沿線には多くのファンが詰めかけた。
「鬼の洗濯板」を望む日南線のビュースポットをゆく。
この2両がペアを組むのは初めて。北海道では定期列車などでも見られたが、九州ではそれぞれ所属が異なるため、こうしたイベントでもないと見られない。
今回、下り方に連結されたキハ40 8098には、運転席下の部分にHMが装着された。
かつて北九州と宮崎を結んだ客車急行「日南」のテールマークを再現したもので、首都圏色のキハ40との相性も良い。
奈留集落をゆく。かつては日本全国を駆け回っていたツートンとタラコ、どの風景にも溶け込んでいくのだが、やはり田舎の雰囲気ととてもよく合う。
道中では日南色(ナッシーラッピング)のキハ40 8099との並びも。
JR化後も大隅、志布志線が残っていて、急行「佐多」が走っていたら、こんな光景が定期的に見られた…?などと妄想してみる。
そして日南線のハイライト、川の口を往く!!
日向灘を見渡せる展望台には、数十人の撮り鉄たちが集結した。ガスが出てしまい、きれいな水平線は望めなかったが、夕方の光線を浴びながらゆっくりと通過していった。
ハイライト区間を終えて、油津駅に入っていく急行「日南」。
目の前は春季キャンプが開催されている天福球場。夕刻、練習を終え宿舎に戻る広島カープ選手たちの視線も列車に注がれていた。
そして油津駅を出発する列車。季節やダイヤの都合上、キハ40 8038に日が当たる機会がほとんどなかったのだが、終盤になって収めることができた。
非常に魅力的な企画だった急行「日南」の旅。一つ残念だったことは、乗客がわずか15~20人程度だったことだろうか。企画発表から催行まで時間がなかったことやキャンプシーズンによる宿の高止まりなどが原因として推測できるが、せっかく人を集めて日南線に連れ出すのだから、しっかりした集客、おもてなしをしてもらいたいと思う。
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